ガラスペン(つけペン)を追加購入

左から中字、細字、極細
左から中字、細字、極細

2022/08/07~8/8

佐瀬工業のガラスペン。10年前くらいに買ったときは、よく使うペン先を壊してしまったのを機に手を引いてしまったのですが、今年初めに再び存在を思い出し、工芸品展で再購入。

鉛筆のように描けるのが魅力で楽しく使ってたのですが、一点、ペン先が少々紙にひっかかるのが気になっていました。使う墨を変えて最近はしっくりくるようにはなっていたのですが、この度、池袋の催事場で職人さんが来て販売するということで、追加購入を決意ーーいうて1本1100円ですがーーを考えたのでした。


結論から言うと… シン・ウルトラ行ってよかった

 

実は、前に工芸品展で買ったときは、工房の人が来ていなかったので、何がいいのかよくわからないまま、少量の試筆で買ってしまったのです。が、今回は工房の人と話し合いながら、試し書きもしつつ時間をかけて選択&購入できたのです。この過程で色々知ることができ、また良いものを手に入れるだけではなく、手持ちのペンがパワーアップするという余禄つきでした。

お店の人が目の前でペン先を研ぎながら調整してくれるから、納得して良いものが買える、最高の贅沢。これから買う人には声を大にして言いたい、ガラスペンは工房の人と対面で買うべし、と。(あ、常識?w)

 

今回、初めて知ったことーー。それは、ペン先の硬さがガラスの色でわかるということで、これは通常では知りえないことでした。 クリア・青・べっこう色は硬い描き味。紫・白は柔らかいガラスだそうで、書いてみると確かに、全然タッチが違いました。私が感じていた「ひっかかり」は、どうやらやわらかめの方が相性がいいのに、知らずにべっこう色を使っていたことが主な原因でした。ガラスの硬さと自分の筆圧との相性、さらに私が左利きなため、ペン先の動かし方にやや独特なものがあったからのようです。それも、職人さんがやすりの上でちょっとクルクルしただけで、ふわっと軽~いタッチに変化。

手持ちのガラスペンの書き心地が劇的改善するとは予想していなかったので、感動しました。 もし描き心地を極めたいなら、できれば、試筆には普段使う紙を持って行くと、さらに納得度が高いと思います。


今回は中字・細字に加え「極細」も一本手に入れたのですが、ガラスペンの概念を覆す極細さでした。画用紙やコピー用紙みたいにそれなりにざらつきのある紙を選べば、つけペンとシグノ足して割ったみたいな線が描けると思いました。

いやぁ、いい体験をしました…。

 

ちなみに佐瀬さんのガラスペンですが、やはり推奨されているインクが墨であるだけあって、開明墨汁がピカイチにノリがいいです。ペン先に潤いがあって、紙との摩擦を避けてくれる感じ。水彩用に耐水性の黒インクを探してきましたが、漫画なら普通は水彩を使わないし、どうしても水彩が使いたいときは紙をコピーすればいいや、という結論になりました。耐水性と引き換えにしても、開明との相性が良すぎて気持ち良いんですよ!

オレンジ色を含ませて…美しい!!
オレンジ色を含ませて…美しい!!
はぁ〜美しい!!
はぁ〜美しい!!

一方で、本日はネットで注文していたセーラーの「hocoro(筆タイプ)」も届いたのですが…これは「使いやすいふでdeまんねん」という感じでした。販路の関係上、なかなか手元に来なかったのはそもそも縁がなかったのかな。残念ながら絵に使うには小回りが利きにくい点が悪化していたような気がします。フリーダムにペンを走らせるならともかく、下書きのあるものを清書するには難しいかも。それでもつけペンライクな線が引ける貴重なペンなので、つけペン苦手な人には楽しく味のある線が描けるかな。 字を書くのにはとっても向いていて、そこは「ふでまん」の良さをより継承している感じ。

本来の目的(筆文字が描ける万年筆)により忠実に進化した感じでした。

 

ガラスペンやつけペンに合う黒インクをいくつか、ここひと月ほど取り寄せていた話はまた今度!